先日、宮本卯之助商店さんが運営する『ヒビカス浅草ベースメント』で太鼓の胴がボロボロになっていたという悲しいツイートを見ました。
ご利用の皆様へ
閉店後、スタジオ内の
太鼓達に『お疲れ様♪』と声を
掛けた時に、泣き声が。。。胴打ち出来るように、太鼓胴に
皮を付けております厳しい環境の中で育った
樹齢100年以上の大樹から
5年以上掛けて作られた太鼓大切に使って頂ければ幸いです
ご協力の程宜しくお願い致します pic.twitter.com/kUkDk1P0W8— ヒビカス浅草ベースメント (@miyamotostudio) August 17, 2019
盆太鼓などで胴を打つ場合などもあります。そういった太鼓の為に、胴に皮が貼ってある太鼓があったりします。
「ヒビカス浅草ベースメント」さん太鼓は皮が貼ってある太鼓で、しかも「そこを叩いて」という注意書きがあるにも関わらず、皮の貼っていない胴を叩いてしまったようです。
胴がとてもボロボロになっており、とても悲しいですね・・・自分の太鼓ならまだしも、借り物の太鼓を無遠慮に叩くのはどうなんだろうなと疑問を持ちました。以前、学生が多く参加する太鼓イベントに行った時も、他校の貸し出し太鼓にも関わらずあまりよくない扱いをしている所がありました。
太鼓はパワーを使って思い切り叩く楽器ですが、楽器の扱いはそれとは別です!!
なので、今日はついやりがちな太鼓の良くない扱い方を紹介いたします。実際に見かける気になる太鼓の扱い方です。
太鼓の上にものを置く
『太鼓の上にものを置く』というのは非常に良く見受けられます。
太鼓、特に平置きの太鼓は平らなので物を置きやすいんですよね。でも、他の楽器の場合、楽器の上にものは置きませんよね?
「楽譜やバチとかなら良いのでは?」と思うかもしれません。しかし、もしその楽譜がもし濡れていたら、バチがささくれだっていてたら置くことは避けるのではないでしょうか。「そんなのは当たり前でしょ!!」と思うかもしれませんが、それが習慣になっていると、その状態でもうっかり置いてしまう場合があったりします。
その為には日頃から太鼓の上にものを置かないように習慣づけた方が良いのです。楽譜は譜面立てへ、バチはバチ入れへ入れて管理するなど、ちょっとした日々の行動が太鼓を長持ちさせてくれますよ。
太鼓をガスガスぶつける
『太鼓をガスガスぶつける』、これはどういうことかと言うと、太鼓を移動する際や置く際に、太鼓同士でぶつけてしまったり、台に勢いよく置いてしまったりということです。
キャスターのついた台は動かしやすい為、舞台転換の際にぶつけてしまったりすることがあります。これは、狭い舞台だと起こりやすいです。太鼓は頑丈とはいえ筒状の物なので、胴に対して垂直な衝撃はあまり良くないかと思います。(卵が上下から潰そうと思っても割れず、横からだと簡単に割れるのをイメージしていただければわかりやすいです。)
また、台に置く際に太鼓が重いので勢いよく置く姿も見たりします。これは場合によっては台に面をぶつけてしまい、面が傷づく一因となる為、慎重に置いた方が良いですね。
通常時ではあまりないのですが、リハーサルや本番などの急いでいる時、時間がなくなってきた時にやってしまいやすいので、転換や移動などはいつも余裕を持った状態にしておくのがオススメです!!
思いっきりたたく
これは太鼓なので仕方のないことではありますが、借り物の太鼓を叩く際は自分達の太鼓を使う時はいつも以上に気を使う必要があるかと思います。
太鼓は消耗品ですので、皮を叩けばダメージが増えますし、縁や胴をたたけば傷つきます。
その為、普段太鼓の縁を叩かないチームの太鼓を借りる場合は「縁を叩いても大丈夫か?」と聞くことや、たたく場合も「バチの種類はこれで大丈夫か?」と確認するなどの配慮をするとお互いに気持ちよく演奏することができます。
場合によってはバチを借りるなど、最大限の敬意と配慮をするのが「借りる側」のマナーということを心に置いておくと良いですね。これは、当日だけでなく、事前打ち合わせをしておくことでお互いに齟齬なく演奏することができます。
この敬意と配慮がないと「あのチームとは一緒に演奏したくない」「あのチームには太鼓は貸せない」となってしまいます・・・
人の楽器も自分の楽器も大切にして、気持ちよく演奏したいですね!!
これ以外にもあまり良くないなぁと思う扱い方が色々あります。
小さいことですが、この小さいことを大切にして積み重ねることでお互いが気持ちよく過ごせるコツなのだと思います。
また、この小さいことを守っていかないと、太鼓業界そのものが周りから雑な業界だと認識され、疎遠になったりする一因にもなります。
みんなで小さなことを心がけて、この業界に気持ち良い風を吹かしながら盛り上がって行きたいですね!!
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