箏柱といえば、箏を弾く上でとても重要なアイテムですよね。
今回はその箏柱を使って『箏の音色をカスタマイズする』というコンセプトを持った箏柱を紹介します。この箏柱はSera Creationsで開発され、とても面白い特徴を持っています!!
Sera Creationsとは
『Sera Creations』は“create the next”をキーワードとして、現代の要求に応える和楽器アイテムの開発と販売をしている団体です。
現代の要求に応える為、新素材を積極的に取り入れたアイテム開発や、地球環境にも配慮したエコなアイテム作りを行なっています。
独自の発想から、今までの邦楽の枠にとらわれない斬新な発想のアイテムを生み出すクリエイティブな団体です。
新素材箏柱は『セルロースナノファイバー』を使用
Sera Creationsで開発された箏柱は、日本の竹をもとに作られた『セルロースナノファイバー』を使用しています。
『セルロースナノファイバー』とは”最先端のバイオマス素材”で、軽量でありながらも高い弾性や温度変化にも強い素材です。また、環境負荷も小さく持続可能な素材としても注目されています。
箏柱は象牙やプラスティックといった素材が多いですが、象牙は近年取引が困難となってきており持続が難しく、プラスチックも今後、環境面から様々な改善が要求されてくると思いますが、そんな中『セルロースナノファイバー』という新素材を使用するという発想がとても面白いですね!!
音をカスタマイズする箏柱、なんで開発されたの?
そもそもこの箏柱はなんで開発されたのか?という所です。開発したSera Creationsの方にその理由を教えていただきました。
バイオリンやギターを始めとして、様々な西洋楽器では、学生さんでも当たり前のようにブリッジやサドルを自分なりに加工したり、曲に合わせてピック素材を変えたりしています。和楽器でも、そういう発想をもっと取り入れる事ができれば良いのでは・・と考えての開発をはじめました。「カスタマイズする」ということを「箏柱」で先ずは手軽に試してもらい、自分の「箏」をさながら、洋服を着替える様に気軽にイメージを変えていける楽しみを知って頂きたいと思い開発されました。
新素材の箏柱のポイント『2つの素材×2つの形状』
「箏柱で音をカスタマイズする」というキャッチフレーズのもと、『宙 -SORA-』『樹 -MIKI』という箏柱が展開されています。
『宙 -SORA-』『樹 -MIKI』は使用されている素材が異なります。素材の異なる箏柱に加え、Ⅰ型Ⅱ型という異なる形状が展開されているので、合計4種類の箏柱が展開されていることになります。
それぞれの箏柱で素材の含有率や使っている素材を変えることで音質をカスタマイズしています。
『宙 -SORA-』
『宙 -SORA-』は“太く深みのある音色 音量が出しやすく、響く余韻”が特徴です。
檜・竹・トウモロコシ(ポリ乳酸)・廃貝殻・カオリン・他などのバイオマスマーク取得素材を母材とした素材で作成されています。
『樹 -MIKI』
『樹 -MIKI』は“華やかな箏らしい音色 揺らぎのある美しい余韻”が特徴です。
こちらもバイオマスマーク取得素材としていますが、『樹 -MIKI』にはヒノキが含有されています。
Ⅰ型Ⅱ型という形状
素材だけでなく、形状も変えることで音質をカスタマイズしています。それぞれ、Ⅰ型は『ハッキリした音』、Ⅱ型は『膨らみのある音』が特徴になっています。
実際に聴いてみると
音質の違いはSera Creationsの商品ページで実際に視聴することができます。
実際に聴いてみましたが、箏素人でも違いがあるのがわかります。音の伸びや繋がりといった所に違いを感じることができました。
もちろん弾き方にもよるので、箏柱で全然異なるという訳ではないのかもしれませんが、素人が聴いても違いを感じるということは、実際に箏をやる人ならばその違いをもっと感じ取れるのではと思います。
新素材の箏柱のポイント『エコロジーで持続可能なアイテム』
Sera Creationsで開発された箏柱は70%近くが有機素材なので非常にエコなアイテムです。
製作時や使用しなくなった場合のリサイクルまで含めて、昨今の環境問題などにも適応したアイテムと言えます。他人事では無いこういった事に対して取り組むというのはとても素敵な事ですね!!
新素材の箏柱のポイント『優れたピッチキープ力』
セルロースナノファイバーを始め多くの有機素材を使った新箏柱は、桐材の箏面との相性が良く、押手や連打によっても箏柱のズレがとても少ないのがポイントです。
現代箏曲や西洋楽器とのコラボレーションに必要となる「ピッチのキープ」という点で大いに貢献してくれます。
Special:プロの箏奏者による弾き比べ!!
今回Sera Creationsの箏柱の違いがより分かる音源も届きました。弾き比べをしてくださっているのはなんと『箏男kotomen 大川義秋』さんです!!
箏男kotomen 大川義秋
22歳という若さで「くまもと全国邦楽コンクール」の”最優秀賞&文部科学大臣賞”を受賞する実力派のイケメン箏奏者。
東京都知事主催の祝賀会やイベントに多数出演しながら、「崎山つばさwith桜men」メンバーとしても活動をしており、若い世代に和楽器の楽しさを伝えている。
大川義秋さんによる弾き比べ
今回大川義秋さんが弾き比べているのは”あいみょん”の「マリーゴールド」です。
同じ奏者と箏を使った演奏、弾き方も同じように弾いているそうです。箏柱和楽器メディアで先行して聴きましたが、音の膨らみや厚みといった奥行き感、音の色の違いがよく分かりました。箏柱だけでこんなにも変わるのかという驚きでした。
▼一般的に流通している箏柱で弾いたマリーゴールド(あいみょん)
▼Sera Creationsの箏柱で弾いたマリーゴールド(あいみょん)
まとめ:新素材箏柱、これからの展開が一層楽しみなアイテムです!!
Sera Creationsの新素材箏柱、これからどのような展開をされていくのかがとても楽しみなアイテムですね。
現状2種類ある音質を奏者が更にカスタマイズすることなどが可能になっていったら面白そうですよね。箏柱で音質をカスタマイズするという発想から、さらに広がっていったらとても楽しそうです。
箏柱一つから買うこともできるようなので、まずは試しに買ってみるのも良さそうです。
時代に合わせたアイテムを開発する『Sera Creations』。これから来る新しい時代に合わせて更に色々なアイテムがどのように展開されていくのか、とても楽しみですね!!
おまけ:箏柱ケースやファインセラミック製箏爪も人気!!
Sera Creationsでは箏柱入れやファインセラミックス製の箏爪も開発・販売しています。
特に箏柱入れは中で箏柱を固定することができとても人気だそうです。アマチュアだけでなく、プロの方にも人気があるとか・・・
可愛い箏柱も展開されていますね!!
また、箏爪は『ファインセラミックス製』でほとんど欠けや割れが発生しないそうです。普段使いから、お稽古や初心者への貸し出しなどに最適そうですね。気になった方はこちらも要チェックです!!
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