三味線の皮、買ってからずっとそのままになっていませんか?パッと見た感じは問題なさそうでも長年使っていると皮も傷んできます。「大事な演奏会の前にやぶけてしまった・・・」という悲しいことにならないよう、今回は皮の交換についてのお話です。
そもそも三味線の皮の素材って?
三味線の皮は動物の皮を使ったものから、人工的なものまで様々な存在します。昔は猫や犬といった動物の皮だけでしたが、現在では人工的な皮も少しずつ広まっています。
皮ごとに音の違いや性質の違いがあり、どれを使うかはジャンルによって異なったり、人それぞれな部分もありますが、一般的には猫や犬の皮を使うことがまだまだ多いです。
詳しい皮ごとの違いについては、以下の記事にまとまっています。
三味線の皮って消耗品なの?
三味線の皮は永久的なものではなく、定期的に交換した方がよい消耗品です。交換の代表的な交換の例としては、皮が破れてしまった、剥がれてしまった、などがあります。
三味線の皮が破けてしまうと、三味線本来の音が出なくなってしまいます。皮の破れた太鼓やドラムを使うのと同じで、ちゃんとした響きでなくなってしまいます。
たとえ破けた部分をテープなどで塞いだとしても、元の音には戻りません。また、破けてしまった状態で長年放置すると、三味線の胴にも変に力が加わりよくありません。なので、破けてしまった場合はなるべく早めに交換してもらった方が良いです。
また、破ける意外にも剥がれた場合や、濡らしてしまってふやけてしまった場合なども交換をお勧めします。
皮は破けてなくても交換した方がいい
先ほど書いたように、皮は消耗品です。なので、経年での交換も必要です。
目安は、プロでなければ2年、脂分が出て黄色くなっていれば交換をした方が良いです。プロの場合は演奏頻度が高いので、もっと早いサイクルで交換したりなので、この限りではありません。
使い古した皮が好きなんだ、という方も中にはいますが、一般的には目安程度で張替えをすることで、快適な演奏をすることができます。
張替えの金額はお店ごとに異なりますが、片面であれば1~2万、両面でも3~4万円程度のお店が多いです。その他、使用する皮の材質や品質によっては値段が前後しますが、基本的には上述した値段くらいです。
2年目安なので、両面でも月2000円と考えるとそこまで高いという感じはしませんね。
人工皮は交換不要?
人工の皮は破けないし交換はいらないのでは!?と思われる方もいるかもしれませんが、人工の皮でも定期的な交換は必要です。
人工の皮の方が交換までのサイクルが長い、というだけであり、人工の皮でも使っていると素材によっては毛羽立ってきたり、緩くなってきたり、ということがあります。
そういった意味でもベストな状態で演奏するには人工の皮であっても定期的な交換が必要です。人工の皮については、天然のもののように目安での判断が難しいので、皮を貼ってもらったお店などに聞くのが一番です。(人工の皮も種類が色々あるので、一概に言えませんので)
音はすぐには馴染まない
定期的に張り替えた方が良い、といっても張り替えた皮の音はすぐには馴染まないので注意が必要です。皮張りの良し悪しはおおよそ一ヶ月後に分かります。
なので、演奏会に合わせて張り替えたいなどの場合は余裕を持って張り替えた方がいいです。(破けてしまった場合などは除く)
定期的なメンテナンスで快適な三味線ライフを送ろう!!
三味線皮の交換目安は約2年、今回はこのことが皆様に届けられたなら嬉しく思います。
三味線は和楽器の中でもより多くのパーツから組み立てられている楽器です。その為、メンテナンスは他の楽器よりも他の楽器よりも大変です。ですが、メンテナンスをしっかりとしていれば、長く愛用できる楽器でもあります。
是非、今使っている楽器の皮を確認して、必要に応じて交換し、素敵な三味線ライフを送ってください!!
コメント