三味線を演奏するのに欠かせないものと言えば…そう、「撥」です。
本日は今までとは全く異なるアプローチで開発されている次世代の「撥」をご紹介いたします!!
これが次世代のアクリル撥!!
とても変わった形をしていることが一目でわかりますね。この撥で演奏されている動画を見て、気になってすぐに開発されている方に連絡をとってしまいました笑
製作者は早稲田大学の津軽三味線サークルの卒業生
この撥を開発しているのは、早稲田大学の津軽三味線サークル「三津巴」の卒業生で、現在は「サワリ」というグループで活動されている方々です。
設計から開発までみなさんで行われており、様々な試行錯誤が重ねられているようです。
開発中の撥の”ココ”がすごい!!
現在鋭意開発中の次世代撥、一体どこがすごいのかを紹介していきます。
ココがすごい① 圧倒的な軽さ
なんとその重量”24g”です!!(現在開発中のもの)
これはダントツ最軽量の津軽用撥で、通常の津軽用べっ甲撥の約1/5の重さです。
その軽さから、取り回しやすく速弾きに適しているそうです。
単三電池が約25gなので、それよりも軽いというところに驚きです。
ココがすごい② 自由度の高さと独創的な形
アクリル板を切断し曲げて製作することで、色や形状などデザインの自由度はとても高いそうです!!
また、大学生の感性を武器にした、従来の撥とは全く別の視点から「機能的かつ革新的」というコンセプトでデザインが考えられています。その為、形状がとても独創的で面白いですね。
Twitterに挙がっている制作過程を見るととても楽しいです。
そして、パソコンで製作したデータを使用することで、様々なアレンジが可能のようです。拡大縮小が容易に行える為、手の大きさに合わせたオーダーメイドなどもできるようです(オーダーメイドの仕組みなどは現在開発中)。更に、蛍光・色付き・模様付きアクリルを用いれば様々なニーズに対応でき、レーザー彫刻による名入れやロゴマークを入れることも可能なんです!!
制作の圧倒的な幅の広さが素晴らしいですね。ハシビロコウをモチーフにしたデザインなんかも考案されているそうです!
ココがすごい③ 安定した材料供給
材料はアクリル板のみを用いているためべっ甲よりも安定して供給でき、低価格で仕上げることができます。
三味線の撥は材料に鼈甲や象牙などを利用しています。しかし、国際的な条約だったり、生物保護の観点から原材料費の高騰、そもそも供給が難しいなどの問題に直面しています。この問題は今後も三味線文化が続いていく上で解決しないとならない問題です。
この撥はそこに対しての一つの可能性が提示されているのではと思いました。
和楽器メディアが気になったポイント!!
一番気になったのはやはり、その“目を引く”独創的な形状です。
遠目で見ても「あれは一体なんだろう」と話題性溢れる独創的な形状に惹かれました。しかもその形状はただ面白い形にしたというだけでなく、ちゃんと演奏する上でのポイントを押さえた形状になっていてとても素晴らしいと思いました。
そしてもう一点、“軽さ”もとても魅力的ですね。
一般的なアクリル撥も軽いですが、それをしのぐ圧倒的な軽さに心踊ります。
製作者「サワリ」さんからのコメント
製作者の「サワリ」さんからコメントもいただきました!!
ありがたや…ありがたや!!
これからもさらなる進化を目指して開発中です!
三味線のことをあまり知らない人にもすごいと言ってもらえるようにがんばります!今後の課題はバチ先の硬さおよびしなり。
これは音に直結するのでプロを含め色々な方から意見をいただきアップデートさせていきたいです。
やる気溢れるコメントありがとうございます!!
益々期待が高まりますね。
【まとめ】 面白い着眼点と、三味線のこれからが考えられている素敵な撥
次世代の撥、着眼点や発想など今までにない考えがたくさん詰まっていて、とても素敵な撥だなと思います。
また、持続した製造など今後のことまで考えられている点も素晴らしいです。
この撥が一般発売されるようになったら是非購入してみたいです!!
次世代撥の情報は「サワリ」から!
次世代撥の情報は「サワリ」の各種SNSアカウントで配信されています。
面白い情報がたくさん配信されているので、気になる方は要チェックです!!
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