尺八大合奏曲の名曲『竹の群像』

曲紹介

今回は尺八の大合奏で度々演奏される名曲である『竹の群像』を紹介します。

山本邦山 /「竹の群像」

 

『竹の群像』の作曲者

山本邦山(初代)
年代 1937~2014作品

作曲者は人間国宝『初代 山本邦山』氏です。

数多く尺八の名曲を残し、偉大な活躍をされた尺八界のレジェンドです。

『竹の群像』の作曲は1983年、山本邦山氏が40代中頃に作曲された曲です。

 

『竹の群像』の構成

  • パート :9パート(尺八)
  • 演奏時間:15分前後

 

『竹の群像』の曲調

【高音質】山本邦山作曲 竹の群像(上智大学箏曲部 第48回定期演奏会)

基本的には『ゆったりと緩やかに揺れるような曲調』です。

ゆったりした曲調の中に、抽象的で輪郭がはっきりしないような不思議な妖しさがあります。
その妖しさの中に”尺八の音の美しさ”が表現されています。

尺八二重奏曲などの疾走感・ハッキリ・明白とは異なったコンセプトを持っている曲です。

この曲調は、曲名にもある『群像』という言葉と大きく関わっている印象です。群像とは以下のような意味を持っています。

  1. 多くの人々の姿。「青春群像」
  2. 絵画・彫刻で、人物の集合的構成により、集団的な意志や精神状況を表現したもの。

goo 国語辞書「群像」より

人が集まり、集団をなす様子を表しているわけです。

多くの人が存在しその人々が集団を成しているから、その輪郭は複雑になる。
だからこそ抽象的な印象となり、それを曲で表しているのではないかと思います。

しかし、抽象的だからこそ時折のぞく個人のしっかりした輪郭が引き立つ瞬間があります。
独奏パートはもちろんのこと、曲をよく聞くと、各パートにもしっかりと形があることが伝わってきます。

竹林を見た時に、一本ではなく全体に目が行きその風景に魅せられ、全体を堪能した後よく見ると個々の竹に様々な個性があることに気づき感動する。
そんな印象を受けます。

全体と個人が絶妙に引き立つ一曲です。

 

『竹の群像』の難易度

竹の群像 山本邦山

尺八大合奏曲の中では上位に位置する難易度です。

全体的にピッチが怪しくなる音が頻繁に登場する為、音を合わせるだけでも難しいです。
緩やかなテンポの為、勢いでなんとなく合わせるわけにも行かないので、リズム感なども要求されます。
また、パートの多さから、全体的なバランスを整えたりという点でも高いレベルを要求されます。

これらの点から、演奏難易度が高めといった感じです。

しかし、難易度の高さだけあって演奏の迫力や観客へ伝わるものの大きさは絶大です。

尺八の不安定な音の中にある響き、竹の暖かな音色、時折のぞかせる鋭さや息遣い、尺八の良さを余すことなく伝えてくれます。

個人のレベルと団体のレベルをお客さんにしっかりと届けてくれる素晴らしい難易度でもあるんです。

 

竹の群像、妖しくも荘厳…共に過ごした仲間と演奏してほしい一曲

一人だけレベルが高くても成り立たない、しかし全体のレベルも求められる曲、それが竹の群像です。
部活動やサークル、グループなど、長い時間を過ごし連携を磨いた仲間と共に演奏するにふさわしいのではと思います。

ハードルは高いですが、色んな団体さんに是非演奏してほしいオススメの曲です。

竹の群像、是非チャレンジして見てはいかがでしょうか!!

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